風通しのいい人生

クリスチャンライフについて語る、祈る。

「ジーザズ・クライスト・スーパースター」をクリスチャンの視点で書いてみる

先日、「ジーザズ・クライスト・スーパースター in コンサート」というのを見に行った。

もとはこれはロック・オペラないしはミュージカルに分類される作品で、映画化もされています。

ワタクシは、まだその当時は洗礼を受けてなかったんですけど、若い時に映画を見ていて、今回見に行ったのも、まあちょっと懐かしかったからです。

詳しくはコチラ↓

ジーザス・クライスト・スーパースター - Wikipedia

猫 観劇 に対する画像結果

後に「オペラ座の怪人」「エビータ」「キャッツ」などを作曲した、アンドリュー・ロイド・ウェバーがまだ若かった頃の作品です。

だから、ワタクシが初めてこの映画を見た時点では、まだこんなビッグ・ネームになられるとは思ってもみませんでした。

(実はLPも持っていて、歌詞カードに解説なども詳しく書かれていますが、そこのウェバー氏の写真の若いこと、若いこと)

イエス・キリスト地上での最後の7日間を描いた作品だそうです。

 

聖書の福音書に書かれている記述と比べると、まず、この音楽劇ではユダの視点そしてユダ役が歌う作品が多い。

エス様は「人間・イエス・キリスト」を描きたかったのか、より人間臭いセリフや歌が多いように感じられる。ただ、「神よ彼らをお赦しください。彼らは何をしているのかわからないのです」という言葉に至る描写は、かなり真実に肉薄できていると言えるのでは、と思います。

聖書で読んでいると、「群衆」というか「なんとなく出てくる大勢の人」が、どうしてこうも立ち位置を変えてしまうのか、世論がどうしてこうも一貫しないのか、実感を持ちにくい所がありますが、このミュージカルで見ると「さもありなん」という納得感がありました。

 

映画が公開された時にも、また今でもこの作品はクリスチャンには評価はされていないと思います。

なぜなら、イエス様が十字架にかかるところまでは描いているけど復活は描いていないので、ものすごく描き足りていないし、片手落ちな感じが否めません。

 

また、聖書の話を熟知している人にはよくわかるけど、聖書の知識がない人にはストーリーも、なぜそのセリフがここにくるのかも、なぜユダがこんなにも悩み苦しみ失望しているのかもわからない(かもしれない)。

だから、今回のコンサートになんでこんなにたくさんの人が来てるの?

と、ワタクシなんかは意外でした。

(作曲のウェバーだけでなく、演者の方々もかなり有名な方だったようです)

 

でも、クリスチャンの一人として、こういう作品があって、聖書にも何の興味もない方が、イエス様の教えに触れる何かのきっかけにはなるかなと期待します。

 

主要な女性役としては、コンサートでは「マグダラのマリア」しか出て来ません。

歌も、女性が1人で歌うのはマグダラのマリアだけです。

その2曲が、この重いテーマのストーリーの中でやっと、ちょっとホッとできる安らぎと、イエス・キリストの教えの素晴らしさと言うか、イエス様との出会いで人がどう変わるかとかのサジェスチョンになっているのではないかな。

そして、マリアとユダが後半で(別のシチュエーションで)歌う「彼は男だ、ただの一人の人だ」という歌詞がよく効いています。

それこそがイエス様の奇跡なのではないかと感じさせられました。

 

ですので、クリスチャン的には随分片手落ちな作品ですが、もしも正確な聖書の再現ならば聖書を読めばよいことで、また、キリスト教圏の国なら、正確に再現されたフィルム作品もありますし、別にわざわざメジャーなミュージカルを見るまでもなく、ほとんどの人が熟知している、ということは言えると思います。

ということで、もしまた日本でこの作品を上演されることがあれば、ノンクリスチャンの方を誘うのには誘いやすいコンサートでした。

 

仔羊おばさん